【 クマのマークが目印の台湾のLCC 】 |
設立は2013年11月。台湾のトランスアジア航空(TransAsia Airways/復興航空)グループのLCC(格安航空会社)。タイへは、台湾(桃園)=バンコク(ドーンムアン/2014年12月17日就航)、チェンマイ線に就航している(2016年5月現在)。2015年12月16日に日本初参入。日本へは、名古屋(中部)、福岡、大阪(関西)、東京(羽田/2016年3月11日就航)、茨城(2016年3月15日就航)、沖縄(2016年7月1日就航)へ乗り入れている。使用機材は全てエコノミー・クラス仕様のエアバスで、A320
とA321が各二機の合計四機(2016年8月現在)。
「V Air の「V」は、「旅」、「ビジョン」、「鮮やか」、「勝利」、「ベンチャー」…または台湾の若い世 代の特徴と一致する言葉の意味を表すことができる言
葉であり、若い世代を象徴する。台湾のアメリカクロクマ〈典型的なVシェープ胸マーク を持つ動物〉は、その特色がエネルギッシュであり、 十分な好奇心を持っていることからV
Airの魂に似ており、航空会社のマスコットとして選ばれた」とのこと。日本人から見ると、どうしても熊本県のゆるキャラ「くまモン」と似ていると感じてしまう。このマスコットのクマは、飛行機の機体にも描かれておりとてもかわいらしいイメージを与えている。
親会社のトランスアジア航空は安全面などの問題もあり評判が悪いが、Vエアは大きな事故はなく全体的に評判は良好なようだ。無料の機内持ち込み手荷物の重量は、親会社のトランスアジア航空は7kgまでなのだがVエアは10kgまでというのもうれしい(2016年5月現在)。また、各空港でのチェック・イン時に、機内持ち込み手荷物の重量を量るので注意が必要。
業績不振のため親会社であるトランスアジア航空と合併し、2016年10月1日をもって全面運航停止となる。台湾=日本路線は全体で週に270便(2016年8月現在)が飛んでおり、2016年1~6月の全体の座席占有率は78%と熾烈な乗客獲得競争が行われている状況となっていた。そんな中で、Vエアの2016年1~6月の座席占有率は66%、タイガーエア台湾は67%であったという。 |
[座席のピッチ]
A320はシート・ピッチ28インチ(71.12cm)、シート幅21.3インチ(54.102cm)とピッチは狭めだが、A321はシートピッチ32インチ(81.28cm)、シート幅21.3インチと広め。(2016年8月現在) |
[2016年8月8日Vエア発表]
運営上の考慮及び運航計画調整のため、2016年9月20日をもって東京(羽田)=台北(桃園)線、茨城=台北(桃園)線の運航停止をすることを決定。各路線の最終運航は、羽田=台北線は2016年9月17日のZV253羽田発台北行き、茨城=台北線は2016年9月18日ZV241茨城発台北行きとなる。
※(編集部注)中華民国交通部民用航空局の発表によると、各路線の6月の平均搭乗率は東京=台北線が58%、茨城=台北線が57.6%だったとのこと。両路線とも、就航後半年で撤退となってしまった。また、名古屋=台北(桃園)線も毎日一便から週4便に減便する。 |
[2016年8月9日Vエア発表]
Vエアは、トランスアジア航空(復興航空)と合併すると発表。それに伴い、Vエアは、10月1日をもって全面運航停止となる。 |
[2016年8月27日]
Vエアは、トランスアジア航空(復興航空)との合併を撤回するとの発表があった。合併ではなく、10月から1年間の休業になるとのこと。そして、この間に今後の対応策を検討するという。 |