【スクートの東京→バンコク就航、第一便に搭乗
/正直、今ひとつの内容】
by F.N. <2016年7月>
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COLUMN 【スクートの東京→バンコク就航、第一便に搭乗/正直、今ひとつの内容】
by F.N. <2016年7月>
 7月21日(シンガポール、バンコク発は7月20日)にスクートが東京(成田)=バンコク(ドーンムアン)=シンガポール線に就航することになり、その東京発の第一便に乗ることにしました。金額は、往復24,893円(諸費用、支払い手数料、受託手荷物20kg、往路のみ機内食込み)といううれしい金額でした。インターネット予約での最後の方の段階で、支払い手数料を1,700円も取られたのが少々気にはなりましたが。また、ホームページには、「楽しみなバカンスに浮足立って、予約時につい間違ってしまうことは誰でもあります。予約を間違えてしまっても、あわてないでください。購入から12時間以内であれば、変更手数料なしでフライト日時*、個人情報を変更できます。/*変更により生じる運賃差額分が必要に応じて適用されます。」と記載されています。これは、他の航空会社ではみかけないサービスですね。
 そもそも、タイの航空会社であるノックスクートがバンコク=東京間に就航しようとしたのですが、タイの国際民間航空機関(ICAO)問題でできず、このスクートが代わりに就航するという形になりました。現在、東京=バンコク間に直航便を飛ばしているのは、日本航空、全日空、タイ国際航空、タイ・エアアジア X、デルタ航空で、スクートを含めると6社となります。LCC(格安航空会社)としては、タイ・エアアジア Xに次いで二社目です。

 さて、成田空港第二旅客ターミナルの出発ロビーに着くと、その出発便案内板には該当便が表示されていないのです。初就航便からフライト・キャンセルか?とも思われたのですが、まもなく表示が出てひと安心でした。それによると、チェック・イン・カウンターは「B」。タイ・エアアジア Xとは違い、中央のチェック・イン・カウンターです。ちなみに、搭乗口も、サテライトからボーディング・ブリッジで飛行機に直接乗り込める場所でした。これは、タイ・エアアジアXよりも高ポイントですね。
 チェック・イン開始は07:05。カウンターの職員は航空会社の社員か委託された会社の社員か分かりませんが、作業に不慣れと思われる人が多かったです。また、私は往路復路ともに機内持ち込み手荷物の重量を量られませんでしたが、一部の方は量られたようです。初就航便ですので、出発予定の一時間前からボーディング・ゲート前で記念式典が始まりました。ですが、この時点では、まだバンコクからの便が到着していなかったのです。その15分後、式典中に機材は無事に到着。しかし、これで第一便から出発が遅れるのは決定的です。
 搭乗時には、就航の記念品を渡されました。もらったのはスクートの布製バッグで、中にはふせんセットとボールペンが入っていました。ふせんセットとボールペンは成田空港の名前入りなので、提供したのは成田国際空港(株)かな?ということは、スクートが提供したのはバッグだけ?できれば、航空会社のロゴが入った搭乗の記念になるものが欲しかったですね。正直、少しがっかりしました。

 機材はB787-8ドリームライナー(B787の小さい方の型)で、エコノミー・クラスの座席配列は3-3-3。ピッチ(座席の前後距離)は30~31インチ(約76.2~78.74cm)。タイ・エアアジアXのA330-300は78.5cm(公式情報ではない)なので、ほとんど同じです。乗った感じとしては、タイ・エアアジアXよりもかなり狭い感じがするのは、気のせいでしょうか(なぜか、往路はかなり狭く感じ、復路はそれほど感じませんでした)?ちなみに、全日空のB787のピッチは31~34インチ(約78.74~86.36cm)、B777は34インチ(約86.36cm)。タイ国際航空は、B787、A380 、A330-300、B777が81cm、B747が81~86cmです(注:座席の前後の広さはピッチでほとんどが決まりますが、それが全てというわけではありません)。
 座席は、少々使用感がありました。まあ、初就航だからと言って、新しい機材のものが来るわけではありませんのでね。また、機内誌等もくたびれていました。初就航便なので、機内誌くらいは新しいものにしておいて欲しかった気がします。ちょっと気になったのは、トイレの使用サインの具合が悪かったことです。なにせ、初就航便ですから。
 往路復路ともに日本人乗務員が乗っていたのは安心感があります。往路では「追加料金を払えば席をアップ・グレードします」という機内アナウンスがあったのですが、搭乗前に満席という発表があったのでアップ・グレードなんてできるのでしょうか?
 乗って感心したのは、乗務員がタイの入国カードを何回も配りに来たことです。離陸後だけでなく、着陸前にも配りに来ました。ここまで念入りに配ってくれる航空会社は初めてで、とてもありがたいことです。また、離陸前と着陸前には、やはり何度も乗務員がベルト着用などの確認に回ってきました。ここまで何回も回ってくる航空会社も記憶にはありません。
 この航空会社のサービスの大きな特徴の一つは、機内でWi-Fiが利用できる(有料)ことです。世界的には徐々にWi-Fiが利用できるフライトは増えていますが、スクートは全機その設備を持っています。「ソーシャルライト」20MBプランはUS$5、1時間 US$11.95、3時間 US$16.96、24時間 US$21.95と料金的にはちょっとだけ高いかもしれません。「ソーシャルライト」20MBプラン以外は事前予約が必要です。

 ある意味、この航空会社の最大の問題点かもしれないのは機内食です。「鶏肉の蒸し煮ライス添え」をプリ・オーダーしてあったのですが、きたのは肉とマッシュルームが入ったカレーだったのです。これ違うじゃないかと思ったら、「Braised Chicken With Rice」と書かれていました。つまり、これで合っていたのですが、これどう考えてもカレーなんだけどな。しかも、かなり小さいサイズです。そして、食べたらこれがひどいのなんの。ライスがねっとりしているうえに、カレーも味が薄くまずいのです。とても食べられてものではありません(と言いながらも、お腹が空いていたので食べましたが)。同行した私の友人も、かなりまずかったと言っていました。この機内食の金額は1,600円です。まあ、缶ジュースとチョコレートが付いてきますが。タイ・エアアジアXは600円程度ですから(缶ジュースは付かず、小さなミネラル・ウォーターのボトルが付きます)。これって、かなり高いですよね。二度と、この機内食を食べることはないでしょう。

 さて、今度は復路です。チェック・イン・カウンターへ行き、荷物をカウンター横のターン・ベルトに乗せました。そして、パスポートと予約確認証を出したのです。すると、いろいろとてこずっているようで少々時間がかかりました。そして、何も説明することなく、パスポートとボーディング・パスを出してきました。そう、最初から最後まで、このカウンターの方は、一言も私とは言葉を交わしていないのです。「これらの品物は荷物の中に入っていませんか?」とか、「搭乗口は○○番です。○○時○○分までには搭乗口へ行ってください」などの言葉は全くありません。まあ、別に言ってくれなくてもいいのですがね。こんな体験は、過去に記憶がありません。
 そして、ボーディングの待合室に入る際には、パスポートとボーディング・パスとの名前照合は行わず、ただホチキスで留めてあったボーディング・パスの一部を回収しただけでした。ボーディングの際のチェックは何もありません。これって、保安上いいのでしょうかね?

 ということで、細かい点ではいろいろ?な点がありました。全体的なイメージとしては、いい点もあるのですが、正直、好感度はあまりよくありません。旅行会社H.I.S.の航空会社総合評価では、5点満点で2.9点と得点的には高くないです。ですが、最大のライバルと思われるエアアジアXは2.8点と、それよりも低かったです。個人的には、タイ・エアアジアXの方が、好感度はかなり上です。あとは、料金次第だと思います。それなりに安くしてくれれば(諸費用、支払い手数料、受託手荷物20kg、機内食込みで3万円以下なら)、また利用したいと思います。ですが、同じ料金なら、乗り継ぎ便であってもチャイナ・エアラインやベトナム航空などのフルサービス・キャリアの方がはるかにいいですね。

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